有機的な村、篠原紙工

今週もそろそろ終わりですがみなさんはどのような1週間でしたか?

Factory 4Fのある篠原紙工では先日、工場見学で小学校3年生から6年生のお客様をお迎えしました。みなさん断裁の迫力、そして0.3mmの厚さの紙が切れることに『ワーっ!』と興奮していました。先生方からも『この機械(断裁機)いくらなんですか!?』そんな声もありにぎやかな時間でした。

途中、自分の思うようにいかず他の生徒にちょっかいを出して、その場から逃げてしまう生徒さんもいたのですが、自分が子供の頃を思い出すとそんなことをしたら先生に怒られるという恐怖でいっぱいでグッとこらえる子の方が多かったような気がします。

自分が大人になりいろんな経験をして、いざ子供を見ると、一人一人育ってる環境、持ってる性質も違うのだから突然教室を抜け出したり、泣いたり、怒ったりする子がいても当然だよな、なんて思いながらその子が機嫌を直して工場へ戻って来ることを心の中で願ってました。

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*4F 本の帯びかけ作業、段ボールに埋もれてます

 そして篠原紙工ではこの2日間、インターンシップの高校生も来ていていました。受け入れる側としてどうしたいか、どういうことを学生さんに学んで欲しいか、というのをきちんと考えないと、ただ来ているだけの高校生になってしまいます。実は会社としても受け入れ態勢がまだ未熟ですが、まずは篠原紙工という会社での2日間が楽しかった、と思ってもらえれば嬉しいです。

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*1F 突き揃え作業(紙を揃える)、なかなかいい具合でした 

高校生、ということは16-18歳、今の私の年齢ではそんなに頻繁に交流できる世代ではないのでこの際に混ざって話してみようと思い、お昼に彼らのテーブルにお邪魔しました。彼ら自身もお互いクラスが違うのでちょっと緊張の空気がある様子でした。聞いてみると軽音楽部、サイエンス部に所属していることなどの話題が出て生徒同士でも少し打ち解けた?ようでしたが自分のありきたりな問いかけ(部活、好きな学科…とか)で質問力の無さをしみじみ…。気の利いた面白い質問ができる人間になりたいです。

 

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*2F 篠原紙工での新人、岩屋くん、「話しかけたくても作業の流れで話しかけてあげられない...」と。優しい先輩です。

彼らはとても礼儀正しく、少し緊張している様子が年上の私からしたら謙虚な姿にも見えますが、心ではどんなこと思い、考え、今この時代の高校生を生きてるのかな?と考えてしまいました。高校2年生だったら今の私であれば思いもしないようなことを考えたり、面白いアイデアをもっていたり、はたまた悩んだりしてるはずです。

 

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*ラップ巻きに挑戦。これキレイに頑丈に巻くの難しいんです

 印刷物、デザイン、機械に興味があるという理由で篠原紙工を選んでくれたそうですが、工場の現場で働いたことが刺激になったのであれば嬉しい。この先この経験がまたどこかでよみがえるかもしれないし、そのまま忘れてしまうのかもしれないけど目に見えない小さな縁があればいいな。

 4Fでお昼の片付けをしながら、ふと、仕事をしているみんなを見るとなんだか篠原紙工はいろんな年齢、立場、役割をしている人がいて面白い風景だな、と思いました。そして一瞬、仕事とか全く抜きにして幸せな光景にも見えました。何でしょう...不思議です!

 

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 *4Fワークショップでおなじみの中村麻由美さん、すっかり大きなお腹になりました!

 今日はインターンの10代の少年、少女。20代の青年社員、中には本就職に迷う青年も。そして最近増えた転職組30代、はたまたお腹に赤ちゃんがいる妊婦さん、しっかり家庭をもった40-50代、長年働いて技術がある長老たち。

 まるで小さな村のようです。

 いろんな世代がいると仕事を回す時に大変なこともあるのですが、人が混ざってその世代ギャップの中でもまれながら会社を動かしていく、というのもなんだか有機的な感じで面白いことなのかもしれないと思いました。この村(会社)の人々がそれぞれ本来持った能力を出せる会社にしていきたいです。

 最後に、

本の帯びかけ作業した高校生、一つ一つ手作業な事に驚いて「これからは帯を捨てない!」と。ありがとうー。私はきれいに折って栞にしてます...。みんなどうしてる?

 

Factory4F タブチ http://factory4f.com/