トマトで社内コミュニケーション

 

会社でお昼にカレーを作ってみんなで食べていた時のこと。

カレー以外にみんなで簡単に食べれる料理はなんだ?

 

「トマトソース」が浮かびました。

パスタか....

 

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そういえば、毎年夏になると

お家がトマト農家を営んでいる

社員の一人がその夏に

採れたトマトを持ってきてくれることを思い出し、

 

半分は冗談のつもりで

「ooさんのお家のトマトでトマトソース作って

お昼みんなでパスタ食べれたら楽しいかもねっ」

と言ってみたところ...

 

 

その数分後、

彼女は早速ご両親に電話をし、

トマトが会社に届くよう手配をしてくれました。

 

早い!

 

 

数日後、トマトが会社に到着。

ワクワクしながら箱を開けると、

ミニトマトより一回りくらい大きいサイズの

深い赤色トマトがぎっしり!

緑の香りとほんのり甘みのある香りが漂いました。

 

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私は思わず、トマトを一つ手に取り、ささっと水で洗い

食べてみると....

感動。

とても濃厚で美味しい!

 

 

トマト独特の青臭さがあまりなく、

トマトの汁1滴1滴が濃厚で程よく甘い

 

 

もう一個食べたいのを抑えて、

他の社員にも見せて

このトマトの美しさを堪能しました。

 

 

その後もさっき食べたトマトの

感動が私の中にじわじわと響いてきました。

 

 

単に濃厚な味だから口に残っていた、

というだけではなく

食べた瞬間に

トマトが人の手によって丁寧に

作られたのが伝わってくる美味しさ。

 

  

本当はトマトそのままで食べる方が

一番贅沢なのだろうけれど、

 

後日トマトソースに変身させ、

社員でパスタをいただきました。

 

トマトソースにしても

もちろん濃厚。

シンプルに必要最小限の

材料だけで作ったのですが

しっかり味を出してくれるトマトでした。

 

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一社員の家族がトマト農家で、

その故郷からトマトを会社に送ってくれた。

それだけ、といえばそれだけなのですが、

 

 

 

私はそのトマトを通して

その彼女自身を知る

きっかけが持てた気がしました。

 

 

 

トマトのことを話す時の彼女はとても自然で、

良いトマトの見分け方やハウス栽培のこと、

家族のちょっとしたこと、

生まれ育った家の仕事に対しての

誇りが感じられました。

 

 

人が自然なかたちで何かに

誇りを持てるって良いですよね。

 

 

家族でトマト農家を営み、

彼女はそれを見て育ってきて、

会話を聞いていると、

食材や食べることに本当の意味で豊かな

環境で育ってきたのが垣間見れました。

 

 

そして「生産する」という点において

製本会社とトマト農家、

きっと何か共通することが

あるんじゃないか?

 

今私たちが働いている篠原紙工での

仕事について考えていました。

 

 

私は会社で社員の

コミュニケーションのことを

中心に物事を考えているのですが、

 

 

社員一人ひとり細かいところを

仕事を通してだけで知るのは限界があるので

日常のふとした瞬間に

その人の新たな面を知るととても嬉しくなります。

 

 

 

コミュニケーションってどの会社においても

大事な課題の一つだと思うのですが

 

 

 

相手の好みや興味、

考え方など、

 

日常での些細な会話から

相手を理解することって

やっぱり大切だなと思います。

 

 

 

 

どんな小さなことでも

相手に対する引き出しが

多いほど何かあった際に

相手を許せるし、

 

許せる余裕がある方が結果、

自分も自由でいられるし、

 

自分からその人を知ろうとする態度、

自分から心開く勇気、

その積み重ねでしかないなとも思います。

 

 

 

そして、会社でお昼に同じものを食べると

なんとなくテーブルの会話も一つに

なりやすい気がする!

(さすがに10名近くだと毎回そういうわけではないけれど....)

 

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同じ釜の飯を食う、

とはこういうことなのだろうか....?

 

「社内でお昼にカレーを食べる会」

 

いつまで続くか分かりませんが、もう少し色々と楽しん

で続けてみようかなと思います。

T

 

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紙とペン、そして書き心地。篠原紙工からの新しい発信

 

7月は紙博、Tokyo Art Book Fairとイベントが続きました。

 

その後に開催されたインテリアライフスタイル 2019

に篠原紙工は江東区の企業が集まる

江東区 ものづくり団地」

というブースで実はひっそりと参加していました。

 

 

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篠原紙工と他5社で協力して作っている「印刷加工連」

の文具メモパッドを展示商品として出品。

 

 

私も大好きなメモパッド。

全ての工程を篠原紙工で製作しています。

 

今回は「印刷加工連」の名前をちょっと脇に置いて、

篠原紙工としてこのメモパットを少しカスタマイズしました。

 

 

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江東区ものづくり団地」のテーマは「体験する」

ノートで体験するって....何だろう?と考えた時、思いついたのは

「紙の書き心地」と「メモ1枚を気持ちよく切り取れる心地」

 

篠原社長と出展に関するアイデアを仕事の合間に話し合って

いたのですがあっさりとその案で決まり。

 

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*江東区ものづくり団地のブース

 

でも紙関係以外の人は紙の違いや書き心地を

「体験している」

と思えるのだろうか?

 

なんか地味な体験かも...

お客さんと話が盛り上がらなかったらどうしよう、

という不安も実はあったのですが

 

 仕上がりを見ると思いのほか魅力ある製品になりました。

5種類の違う紙でメモパットを製作、

(以下全て紙の名前)

1. マーメイド

2. トモエリバー

3. OKハルクリーム

4. しらおい

5. ハーフエアー

 

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展示会は3日間

初日から大忙し。

立て続けにお客さんがブースに立ち寄ってくださいました。

 

「紙が違うだけでこんなに書き心地って違うんですね、」

と驚いてくださった方がたくさんいて、

私が当初思っていた地味そうな体験?という心配は全く不要でした。

 

画用紙として使われるマーメイド、

手帳などに使われファンも多いトモエリバー

書籍などにも使用されるOKハルクリーム、

メモやノートに使われる滑らかな書き心地のしらおい、

そして少し引っかかり感があるザラっとしたハーフエア、

 

 

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*みんな遠慮して下の方に小さく書く方が多い中、一人ど真ん中にドラえもんを描いてくれた人も

 

 

また書くペンや鉛筆などによっても相性があったり、

お客さんそれぞれの紙の好みがあるのも非常に面白かったな。

 

まるで「紙」と「ペン」はお酒と食事のような関係のよう。

 

....ビールとカマンベールチーズを一緒に食べてまずいことはないけど

ビールにはピザ、

カマンベールチーズには赤ワイン、

の方がより良い、というような感じ?

 

書けないことはないけれど、

相性の合う物同士を使ったほうが使う人の

心が豊かになる。

 

人の心と紙とペンの関係。

 

考え始めると深いかも....。

 

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紙の種類が違うだけで

自分の手で書いた時の心地や感じ方が違うなんて

手で物を書くって行為自体がなんだか尊いものに思えてきます。

 

 

この展示を通して篠原紙工という製本会社の紹介

印刷加工連の営業活動はもちろんできたのですが、

 

 

展示が終わって後で私の心に残ったことは

紙とペン、書く、という行為の魅力を新たな視点で

発見、発信していくことも

私たち製本会社にとって

一つ面白い役目になるのかもしれないと感じました。

 

 

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*ある意味、とてもにマニアックな体験となったかも 

 

 

みなさんのお気に入りの紙とペンはありますか?

デジタルの方も大勢いると思いますが、

自分のお気に入りのペンと紙を一つ持っておく、

または自分の好きな書き心地を知っておくというのは

私たちの五感を豊かにしてくれる一つの要素な気がします。T

 

kotobrand.jp

 

 

体験はいつも想像外 〜わたしがCHANELと出会ったら、〜

 

京都工芸繊維大学の院生の方とCHANEL による展示会、

「STEP IN  CHANELーわたしがシャネルと出会ったら、」

来客者に配布する冊子を篠原紙工で作らさせていただき、

そのご縁で先日、営業担当者と私の2人で展示会に足を運んできました。 

 

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世にある様々なブランドに対する興味の有無は人それぞれではあると思いますが

世界的に知られている一流ブランドの世界観に触れられるチャンスがあるので

あればどんな形であれ体験してみることは視野を広げる良いきっかけになる

のではないか?と思います。

 

 

 

ブランドの名前は知っていてもその背景にどういう歴史や哲学があるかまでは

知らないことの方が多いのではないでしょうか?

私たちはその根本をスキップしてブランドの表面的なところだけをつい

見てしまいがちですが、長く不動の地位を築いているのにはそれなりの理由があり、

そこから私たちは何か学びや気づきが得られるのではないかと思います。

 

 

 今回、「CHANEL X 大学院生の展示」と聞いてシャネルが芸術系の学生を支援していることにも興味が沸きましたし、

シャネルが学生さんと協働したらどんな世界観が生まれるのだろう?

一流ブランドが学生の感性をどう導くのか、

そして若い学生はシャネルにどんなアート作品を提案し表現するのか?

私はそんな好奇心に突き動かされました。

  

 

真っ白な空間の中にシャネルの存在と自分を重ね合わせて

自分がシャネルの一部になるような作品から始まり、 

後半ではシャネルの服飾が生まれる影に隠れたストーリーが綴られ、

作品を見る側は自身の人生の影の部分を思い出させるようなものもありました

 

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*CHANELのシンボルマークの形をした空間。展示されている1着は着ることができます。

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来客者が作品を通して展示者側にメッセージを残すこともでき、

これまでの私の中のシャネルのイメージとは異なりすごく親しみを感じました。

 

2つのインスタレーションから成る展示空間で、規模も大きすぎず、小さすぎず、

ブランドの真髄がミニマルに凝縮され、シャネルのことを知る第一歩にふさわしい

展示会でした。

 

きっとシャネルと学生達はお互いの感性や思考を交わし合い、深く関係を作り上げ

てきたのだろうと想像します。

 

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ツイードの端切れが壁一面に貼られていて来客者は好きなものを取りその

壁にメッセージを書き、選んだツイード生地はポケット付きの冊子の中に入れて持ち帰れます。

 

 

そしてやはり、一流ブランドならではの細部にまで渡り徹底して一つのものを

作り上げるという完成度の高さが伝わってきました。

まるでちょっとしたシャネルの洗礼を受けたような気持ち。

 

 

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展示会場を出ると直接シャネルの通常のブティックに繋がっており、

そこには数多くの商品がずらりと陳列されていました。

 

 

正直、とたんに現実世界に戻ってきた感じがしましたが、

ブティックに並んでいる全ての商品の原点はさっきの展示空間の中に表現されていた

と思うと商品の価値もまた違って見えてきます。

 

篠原紙工で製作した冊子の内容を読んだだけではシャネルや学生が何を表現したいかがここまで心には届かなかったと思います。

やはりその空間に行き、五感を使って体験をするということは理解度が全く違います。

どんな小さなことでも実体験を積み重ねることって大切だなと改めて学びました。

 

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*展示の冊子。ツイードの端切れをポケット付きの表紙に差し込むことができます

 

日常で高級ブランドはあまり縁がないと思っていた私ですが、

たまには美術館に行くような感覚で銀座で立ち並ぶ一流ブティックの

空間に入りその世界観から自分が何を感じ、何に対して自分の心が動くかを

観察しに行ってみるのもいいなと思いました。

いつか手に入れたいと思う憧れの商品が見つかったらそれこそ日常が

豊かになりなりそうです。

みなさんも視点を変えてブランドの世界に触れてみるのはいかがでしょう。

T

 

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ツイードの生地を入れ冊子完成!

 

過去の3S(整理・整頓・清掃)活動を振り返ってみる

 

今このブログを倉庫で書いています。

前回に倉庫の片付けをコツコツとしているとブログに書いたのですが

それがひと段落し、ある程度の空間が倉庫に生まれました。

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見た目の美しさにおいてはそんなに変わった様子はないけれど、

物が減った分だけ動きやすくなったのと、

ざっくりでも物量が把握ができたおかげで日々の片付けの際に

途方にくれる恐怖感みたいなものから解放された気がします。

 

今までは社内の誰かに『OOってどこにあるっけ?』

と聞かれてそれが倉庫だと行くのも億劫だな...なんて思っていたのが

今では倉庫から必要な物をを出すのが嫌ではない。

 

空間があるって素晴らしい。

空間ができたおかげで小さな机と椅子を置いてこうして

ブログを書いてみようかな、なんて思えるのだからすごい。

倉庫にいると機械音との距離感もちょうどよく悪くない。

(仲間の顔が見れないのがちょっと寂しいかな...)

 

3S活動(整理、整頓、清掃)に取り組んでいる企業はたくさんあると思う。

それが実行できず悩んでいる企業もいると思う。

 

篠原紙工もかつては思うように動かず、一部の社員だけが動いていて

イライラしていた時期もありました。

ただ、イライラをぶつけても社内の人間関係が悪くなるだけで

篠原紙工の思う理想や幸せのあり方から遠ざかってしまうばかり。

なんのために3Sやってるんだっけ?と考え込んだ時期もありました。

 

結局のところ、整理・整頓・清掃はごく当たり前の日常のとして地道に続けつつ、

それよりも自分たち会社がどういうふうに在りたいか、

ということにフォーカスし、その考えを社内で共有した方が、

自然と3Sの意識も社内全体に広がるような気がします。

 

そして整理・整頓・清掃が思うように行き届いてなくても

社内の人間関係に息詰まりがなく、簡単に言えば程々に

仲良く気持ちよく仕事をすることの方が大事ということ。

 

それを基本により良い社内環境や人間関係づくりをしていきたいものです。

 

3Sが行き届いてるから人の意識が変わるのか、

人の意識が変わるから3Sが整うのかに、

どちらの順番でも正解だと思うが最終的にはどちらも大事で

両面が鏡のように姿を照らし合わせて会社の成長に繋がるのだと思う。

T

 

現代アートの思考筋力をビジネスに

 

先日、私が所属しているコワーキングスペース co-lab墨田亀沢:re-printing

で開かれたある勉強会に行ってきました。

メンバー同士で気になるテーマを提示し、それについて話し合うという勉強会。

今回のお題は「現代美術館の解説(キャプション)を解説する」

「作品解説」の解説。 

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現代アートと遠い人間には意味がわからず、もう少しわかりやすくしてほしいよね」

「わからない人は門前払よ、と言われている気がする....」

はたまた「こんな難しい解説、美術館運営の裏側に何かあるのでは?!」

とっても興味深くも時々笑える面白い意見が飛び交っていました。

 

私は現代アートにそこまで興味があるわけでもなかったのですがいろいろな縁が重なり海外の大学院で現代アートを学ぶ機会に恵まれ、その2年間はアートを意識しながら生きるという生活を送っていた時期がありました。

 

しかし現実は厳しく、理解不可能な英文とたとえ母国語であっても意味のわからない内容、理解できない自分にとことん嫌気がさし、深い落ち込みと孤独を感じていた時、

「そもそも理解するとはなんなのか?」という問いが頭の中から離れなくなりました。

頭で論理的に理解することが全てだと思い込みすぎなのかも?

開き直りか、逃げ.....とまでは言いたくないけれど、分からないことをとことん味わってみるという状態を、それでいい、と自分に許可してみるべきなのか?

私たちはとにかく物事や起こりうること、現象をなんでも論理的にわかりやすく、そしてすぐ答えを出そうとしすぎなのではないだろうか?もっと体と頭と心の全ての感覚で理解するアプローチがあってもいいのか?しかし感覚に頼りきっては学問にならないのでは?迷宮に入り込んでいくような感じです。

 

そんな風に自分と現代アートの付き合い方を模索しながら言語化なり作品としてアウトプットしていました。ある意味とても自由で難しい課題に身を委ねる感覚だったような気もします。分からないものであるという前提でアートと向き合い思考筋力を養っているような感じでしょうか。

 

現代アートは美だけを表現するのとは違い、いろんな角度から私たちに課題を刺し、時に残酷なかたちであったり無の状態のようであったりと非日常へと導いてくれます。ある社会問題が元に創られた現代アート作品も見ているオーディエンスはその問題の奥へと引きずられ、問題以上の本質に触れることもあります。

 

このように、私の中では現代アートの美術館というのは日頃考えたことのない、感じたことのないことを考えに、感じに行く場所になっています。解説はあくまでも補助で自分がなにを考え感じるかをまずは第一優先に意識を集中させ、その美術の世界観に入り込んでみる。

非常にエネルギーを要する場所ではありますね....。

 

 

こんなアート思考筋力は鍛えても経済中心の社会ではそんなに役に立つこともないかな、とずっと思っていましたが、この勉強会の中で今回のお題を提示した方が非常に興味深いことをおっしゃっていました。

「これからビジネスの世界ではこのような現代美術を読むような感覚または思考能力が必要な気がする。ただ単に物事を効率化して、こうすれば、こうなる、というような法則的考えに限界を感じていて。だから少しでも美術に触れてみようと思った。」と。

 

私とは全く真逆のビジネスの第一線で活躍されている方が現代美術をそういう風に捉えるとは大変興味深く、そして分からないことを素直に学ぼうとする謙虚さにも心を打たれ、この意見を聞くためにここに参加したのかもと思いました。私の中でも今後なにかのヒントになりそうです。

 

ここ数年、不思議なのですが私は美術館や展示会場に入るとものすごい疲労感に襲われるようになってしまい、しばらく美術館へは足を運んでいないのですが今回の勉強会で久々美術館へ行ってみようかなと思いました。T

 

NHKの番組「ひるまえほっと」に出ます

先日、NHK 総合「ひるまえほっと」(月曜〜金曜 午前11:05〜11:54 放送)という番組が取材をしに来てくださいました。

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平成から令和に移り、紙幣も変わるということから番組が印刷業界に注目。

番組の内容は日本の最新印刷技術の紹介だけでなく、デジタル化が進み、紙媒体の商品が減っている中おもしろいアイデアと創意工夫で製品を生み出している印刷会社にもフォーカス。

 

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篠原紙工は製本会社。

どうやって、篠原紙工とNHKがつながったか?

 

みなさん「大喜利印刷」はご存知でしょか?

実は篠原紙工はこの「大喜利印刷」という

Twitter上で誰かの紙や印刷にまつわるつぶやきに全国の印刷屋さんがこたえる、というユニークな企画に参加しており、社内では何だか良く分からない謎プロジェクトが動いているね、くらいだったのですが、

NHKの方々はまさにこの「大喜利印刷」を見つけその流れで篠原紙工に電話で問い合わせてくださり、テレビ取材が入る事になりました。

oogiri-insatsu.com

 

篠原紙工の工場での仕事の様子、紙加工の魅力、大喜利印刷に参加しての変化、などインタビューを受け、撮影は2時間くらい?したような記憶がありますが、

きっと放送されるのはほんの少し。この特集コーナーも15分枠のものらしいので、一瞬だけかも?

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しかし!NHK総合で紙業界のことが少しでも紹介され、全国に放送される事は嬉しいことです。

もしこの時間帯で見れる環境であったら是非ご覧ください!

録画予約でも!T

 

 

■番組情報

5月15日(水)午前11時05分~正午  https://www4.nhk.or.jp/P2542/

『ひるまえほっと』NHK総合テレビ 1CH、関東甲信1都9県エリア 

(番組後半の11時30分以録画の際は番組表が前半・後半で分かれておりますのでご注意くださいませ)

 

 

www4.nhk.or.jp

 

片付け マインドセット

4月になり篠原紙工では4人の新しいメンバーも加わり心機一転。

ずっと気になっていた倉庫の片付け。(きっと他のメンバーもそのはずでは...)

ついに時間を作りました。

 

篠原紙工の4階倉庫には今までの手がけてきた本やチラシ、冊子、その他にも

仕事に使う道具、文具の在庫、部材、生活消耗品、梱包材、、、、、

あぁ、このまま書き続けるだけでこのブログが終わりそう...。

 

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ダンボールが身近な仕事仲間のため、つい箱に入れてしまい、結局何が入ってるかわからず数年...

ということも。今あるモノが見えるという状態だとベスト。
 

 

これらのモノ達が場所を埋め尽くしています。

営業メンバーの "いる / いらない" の声を得ながらコツコツ、現在進行形。

 

私は片付けや掃除はわりと好きな方で苦行ではないのですが、

会社の大量の制作物やモノ達に囲まれていると時折、途方もない気持ちに襲われます。

片付けをしながら、過去の仕事を思い出したり、自分が入社する前の篠原紙工のことを

想像したり....。

 

商業冊子の内容を見てこれがどんな人たちの手に渡ったのだろうか?など考えながらつい冊子内容の写真や文章を読み入ってしまったり(個人宅で例えると捨てるマンガをつい読み込んでしまうような...)

片付けをしながら思考は忙しく、エネルギーはかなり吸い取られます。

あぁ...始めたのは良いけれどこの片付けは着地するんだろうか、と弱気にも。

 

会社のモノなので自分判断で勝手に捨てられませんが、それでも強く私が主張したいことは片付けってモノをまずは捨てない限り何も始まらないということです。

 

これは引っ越しが多かった私の経験から学んだことです。

(情けないかな引っ越しのたびに何度自分とモノと向き合ったことか...。)

 

捨てずにただモノを移動してキレイに並べ直すのは片付いた"風"になっただけ。

全体の量を減らさない限り、時間と共にモノは溢れかえり、片付けたはずなのになんだかスッキリしない....と振り出しに戻ってしまいます。

 

実際に篠原紙工の倉庫にも不必要なモノはたくさん発掘され、

製本を依頼してくださったお客様や協力会社さんたちに感謝の念を心で伝え

本や冊子たちをおさらばしたところ(涙)

モノが無い空間ができました。

 

その空間を見ると心が洗浄されたような気持ちになり、

その何も無い棚を見てしばし浸っていました。

 この何も無い空間こそが大事なんだろうなぁ...すっきり、心地よい....と。

 

情報やモノに埋もれている方が普通の現代ではこの気持ちになりにくいかもしれません。

だからこそ意識的に日々マメな片付けは取り入れたいものです。

 

何もない空間、いわゆる目から入る情報が少ないということは余計なことを考える必要がなく、その結果、気持ちも落ち着くのではないかと私は考えております。

 

 

とはいえ空間があるとつい埋めてしまいたくなるのが現代人の習性のよう。

仕事をしていれば、生活をしていれば、(生きていれば)

モノはまた増えます。

 

特に、篠原紙工は大量生産の現場。

モノが増えるのは簡単。

片付けをしながらあとはこの片付けの習慣をどう続けていったら良いだろうか、

そんな次のことを考えています。

 私一人の問題ではないのでなんとか周囲の仲間とこの考えを共有しないといけません。

 

片付けは一度したら終わり、ということはなく延々と日々続くもの。

誰かがその空間を管理をし、その時々に応じたメンテナンスをしなければならない。

生きていく上でのひとつの基本仕事のようにも感じます。

 

ただ、一生関わっていく片付けという仕事があるのであれば、その時間の割合はなるべく少なく済むようにしたいものです。

会社でも個人の生活でも。

倉庫片付けの日々はまだ続きます。 T