レンタルなんもしない人さんに会いに行ってきました

Factory 4F の仲間からTOKYO WORK DESIGN WEEK 2019 の案内がありました。
「次世代の輪をつくる、7日間の働き方の祭典」というワード。これからの仕事や働き方について考える大きなイベントだということを知りました。こんな面白そうなイベントがここ数年行われていたとは全く知らず....。

事情により急遽決まったトークイベントの案内には今話題になっている「レンタルなんもしない人」とコピーライターの梅田悟司さんが登壇するということでお二人とも私の興味のある方だったので、チャンス!と思いその場でチケットを申し込みました。

テーマは「”根拠のない自信”こそが、新しい自分を生み出す!」

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自分を信じることが自信。そのままだけど、悩んでしまうのはどうやったら自分を信じられるのか?そもそも、自分を信じるって?根拠のない自信はどうやって作ったら良いか?その答えは簡単に一言では...出ない。

トークでは根拠のない自信を生み出すいくつかのヒントが用意されていて、それを軸にディスカッションが進められました。

 

ヒントの言葉の中に「モヤモヤを味方にする」というのがありました。悩みを味方にするとも言える。私自身も気づくといつもモヤモヤがある気がします。単に悩むのが好きな癖があるのだろうか...と考えたこともありましたが、今ではその悩みは現在の自分を知る大事な材料だと思っています。


登壇者の方々もモヤモヤがあるということはそれを思考して、行動して、次のステップに(成長)行くための大事なきっかけになるし、モヤモヤは解決したとしてもまた新たなモヤモヤが出る。というお話をされていて、私自身もその言葉には非常に納得だったり、安心もしたり...。

レンタルなんもしない人さんの過去のお話を聞くところによると、彼は自分のモヤモヤと相当向きあってきたようでした。私がすごいなと思ったのが、レンタルさんはそこでふさぎ込んだりしないで哲学カフェに行ったりして他者と関わりを持っていたと。

そして、コピーライターの勉強や毎日ブログを書くなど、興味のあることにはチャレンジして、やっぱりダメだ...というところまで自分できちんと納得しているところが今の彼を作り上げたのだろうと思いました。

 

「試行錯誤が感度を高める」という話題も出ましたが、これは悩むだけでなく、とにかくたくさん行動したり、自分の考えを誰かに話したりして、焦らずに答えが自分の中から湧き出るまで、ぐっと待つということだと思いますが、私たちはどうしてもすぐに答えを求めがちかもしれません。それよりも諦めないことの方が大事で、より自分の人生を良くするには根気も必要ということだと感じました。

 

レンタルさんの過去から現在の話を聞いて、とても興味深かったところは自分の心の中の「嫌だ」という感情を無視していないこと。そして自分の直感に忠実。それこそ自分を信じているからそういう事ができるのだと思う。周りがなんと言おうとも自分の中から湧き出る考えや直感や思いを大事にしているように私には見えました。

つい、私たちは自分の中の「嫌だ」と思う気持ちを無視してその負の感情が積もり積もって自分が一体なんなのかわからなくなってしまう。

レンタルさんは「レンタルなんもしない人」という活動であり仕事のビジョンが開けたように見えて、気づいたらツイッターで指が勝手に動いて投稿していたくらい、自分の中でこの活動をすることが納得できたと言っていました。

本当はすべての人にこういう瞬間がもっとたくさんあってもおかしくないのでしょうか...。自分をないがしろにしてるとその瞬間を逃してしまうのだと思う。やっぱり自分との打ち合わせ、試行錯誤の時間は大切だと再確認しました。

レンタルなんもしない人さんのような人が登場するこの今の世界をどう捉えるでしょうか?何者かにならねば...という呪縛と何もかもが溢れかえったこの世の反動もあるかもしれない。そして、お金を稼ぐ=仕事=価値がある、それが全てではないということ。SNSというツールを最大の道具にして自分の存在を何もしないということでさらけ出している姿に勇気をもらいました。T

◎イベントは24日まで。

www.twdw.jp

 

 

 

 

 

 

文房具チェーン店で感じたこと

ロンドンのディープな製本世界をのぞくのも楽しいですが、街にはどんな紙ものがあるでしょうか。Paperchaseという文房具チェーン店に行ってきました。

Stationery Supplies, Cards, Gifts & Art Materials | Paperchase.com | Stationery Essentials

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ここはメッセージカード、ノート、画材、子供の文具から、ちょっとおしゃれな雑貨や紙にまつわる様々なものが売っています。
日本でも誕生日などメッセージカードを贈ることはあると思いますが、イギリスはもっと日常的に紙に書いてメッセージを贈る文化があるように思えます。

それを象徴するかのようにお店1階にはずらりとメッセージカードのコーナーが並んでいます。しまいにはどれが欲しいのかわからなくなりそうなくらい。

誕生日、結婚、出産、引っ越し、おめでとう(なんでも)、様々な人生の状況に合わせた陳列棚があります。

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そして、ノートなどの文具も日本の無印良品のようにシンプルなものからお花柄やゴージャスな模様が入ったものまでピンからキリ。マグネット付きだったり、ぬいぐるみのように形がユニークなノートなどたくさんありました。

篠原と私はそれら商品の値段やどこで作られているかをチェックしていたのですが、こだわった作りにも関わらず、1000~2000円と決して高くない価格でした。


とてもじゃないけれど、篠原紙工でこれらの文具を作るとなるとこんな価格ではできません。大体の商品は中国で製造されているようでしたが、質も悪くなく、多少雑な作りが見れたとしてもこの価格なら、と思えるものばかりです。

実はロンドンの美術館などで売っているアート本や特殊本なども質は良く、価格もお手頃なものがたくさんありました。


高くても良いものを少しだけ、という精神も徐々に広まりつつ(もしくは時代は戻りつつ?)ありますが、ある程度安価でおしゃれで使い勝手もそこそこ良くてという物が広がりやすいというのも事実です。

 

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*最上階は他の階と比べてシーンと静まり返っていました。画材が売っています

日本を出て改めて自分たちの位置を知るというか、ある程度質の良い物はもはやどこでもできるようになってきていて、それを踏まえた上で自分たちが作る価値はどこにあるのか、ということを考えさせられました。

 

正直、ここ数年ずっとこんなことばかり考えてる気がします....。
紙の価値、私たち篠原紙工で物を作る意味、自分たちの在り方、などなど。そんな悩みを抱えつつも、ここ篠原紙工で、この人たちと関わって本を作りあげたい、そんなことを言ってもらえるような関係性がお客さんと築けたらというのはいつも心にあります。

 

今回、久々にPaperchaseに来て感じたことがあります。篠原紙工に勤める前の話ですが、私はロンドンに行くとこのお店に行って面白い文具やノートをよく買っていました。ところが今回久々に来て、全くと言って良いほど心が踊りませんでした。

篠原紙工で日々、紙に囲まれて品質のこだわりや製造の世界にいるせいか?売っている物に違和感を感じたのでした。質の良し悪しは判断できませんが、私の中では心にしっくりこなかった。

数年前の私なら、1日中このお店に居れる!くらいに思っていたのですが、見る目が変わったのかもしれません。これは面白い変化でした。
たとえ製造の現場にいなくても、物を作る会社にいるだけでそれなりに物に対する考えや審美眼が変化するのかもしれません。

数年前の文房具屋さんでワクワクしていた自分はサヨナラですがその代わり、もっと良質で作り手の精神がこもっている物に出会いたいと思うようにもなりました。

成長のひとつですね。T

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*紙の名前と重さ、大胆に直に書かれてて良い! 

こんな製本屋さんが街にあったら

人からの紹介で流れるように行き着いた製本屋さん。
Wyvern (ウィーヴェン)と日本語で読むのが近いかな?
 https://www.wyvernbindery.com/ どうやらウェールズ語のよう。


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*街の中に自然に馴染んでる。それがいいですよね


ここでは日本人が働いているらしい、と聞いていたので少し安心感もありつつ飛び入りで入るとすぐさま日本人女性を発見。
日本語で「突然すみません....見学をしたいのですが...」と私が言うと
驚きつつも快く引き受けてくれました。対応してくださった日本人の香織さんは縁あって20年近くもロンドンで製本に携わっているそう。


お店の中は製本屋さんがしっかりと今現在も必要とされて街で仕事をこなしている雰囲気。どう表現したらいいかな....ふと思ったのが街の写真屋さんや洋服のお直し屋さんという感じ?

 

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工房の中はお客さん対応の小さなカウンターもあるのですが、製本用の古い道具が至るところにあり、中央には大きな作業台、数々の紙や天井にはクロス、細々とした材料、どっぷりと製本の物に溢れていました。そしてスタッフ用の小さなキッチンもあり、彼らの日常も垣間見れてとても温かみのある空間でした。

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Wyvernでは個人の製本依頼から本の修理、カスタマイズ、映画などに使われる小物としての本も作っていて、イギリスではこんなに需要があるのかと驚きました。
ポートフォリオ本1冊のオーダーなど割に合わない仕事を引き受けることも多いそうです。

スタッフやオーナーの様子を見るとただ単にお金のためだけにやっているようにはとてもじゃないけど思えません。それよりも、製本に対する愛と物を作り出すことに対しての喜びがあるように思えました。

私たちが見学している間もお客さんが頼んでいた本を取りに来たり、修理を頼みに来たり街の製本屋さんが動いていることに驚きました。対応しながらお客さんと日常のおしゃべりしたり、なんだか映画のワンシーンを見ているようでした。
 

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スタッフの国籍や年齢も様々で一人一人が自分の分野を持っていて黙々とお仕事を進めていました。お昼になると作業台で持ってきたランチを食べていたりと篠原紙工の日常に近い雰囲気もあり、私の心の中では東京の仲間の顔が思い浮かびました。

 
工房を見渡すと私たちが見たことない技法の革張りの大きな本がありました。
それは昔、帳簿として作っていたそうです。ページ数も多い上サイズも大きいので本を開くと開いたページがちょうどいい角度で飛び出し見やすい仕掛けになっています。(言葉で説明するのは非常に難し...)

 

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香織さん曰く、フランスとかだともっと繊細だけれどイギリスは作り方に大胆なところがある、とのこと。ヨーロッパでも違いがあるのがとても面白い。
イギリスは大陸ヨーロッパと違い、独特な思考方法があるのかもしませんね。

他のスタッフさんとも話す機会があったのですが、なんと日本に行った際に製本会社を見たと言って話をしてくれたところが私たちのよーく知る協力会社さんだったり...
世界は本当に狭いものです。
 

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*香織さん、本当に貴重な体験をどうもありがとう。

オーナーのMarkさんも私たちが日本の製本会社から来たということに興味を持ってくれて、箔押し機の使い方のレクチャーから始まりコテの力の入れ方を指導をしてくれたり、ジョークも上手で笑いあるいい時間が過ごせました。
製本に興味のある人に対して寛容な心があり、とても話しやすい素敵な方でした。

 

 

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前回の記事でも書いたけれど、ここでもやはり古い道具への愛情が溢れんばかりで道具を紹介する時に「私の愛おしい道具を紹介しよう」「これはかれこれ80年」などなど、ここには人間以外にもたくさんスタッフがいるようでした。

古道具屋などで見つけて買い足したりしているそうで、コレクターのようですがそれが自分の仕事に生かされてるって物にとっても幸せなことですよね。

 

 

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Wyvernではロンドンで製本がどのように人々の日常に入り込んでいるかが感じ取れました。ロンドンも地価がどんどん上がっていて、経営を続けるのは厳しい現実もあるようですが、歴史と伝統を守るこの国では違う形で必ず継承されていくのだろうなと思いました。T

 

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 *本は特別な物として受け継ぐのではなく人に読まれて価値を発揮するもの、
これが僕の理念だよとMarkさんがおっしゃっていました。

 

London で製本を体験するなら ぜひこちらへ

ロンドンに London Centre for Book Artsという製本や印刷に関することが学べるスペースがあります。

ワークショップ、製作スペースや機材の貸し出し、自費出版の相談など、個人で活動しているアーティストには心強い場所です。


ロンドン中心地からちょっと離れていたため、タクシーで向かったのですが慣れていないとちょっと行きづらいと感じた場所でした。

こんなところにクリエイティブスペースがあるのだろうかという雰囲気の中ウロウロしていると華やかな緑の壁と黄色のドア、そしてピンクの看板を発見。

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日本から事前にメールをしたことを伝えると、オーナーの Iraさんが気さくに対応してくれました。イギリスらしく紅茶のおもてなしで始まりましたが、東京の製本会社であることを伝えるとお互いに話が通じ合い、お茶を置き去りにしてさっそく館内を案内してもらいました。

この日は出版会社の人たち向けに活版印刷機のワークショップが行われていて、人が賑わっていました。一方ではワークスペースで黙々と作業をしている方もいて、分からないことがあるとスタッフが駆けつけ、アドバイスをしていて物を作る活気にあふれていました。

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紙見本やクロス見本など、私たち篠原紙工にも馴染みのある物がちらほら、その中には日本の製品もあり、親近感がわきました。
「日本のはクオリティー高いけど、その分値段も高いけどね。」と笑いながらもう一人のオーナーSimonさん。

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館内は心地よい広さで、機材も様々なのですが、一貫しているのは古い機材と道具がほとんど。説明をしてくれたSimonさんはとにかく古い物をこよなく愛しているようで、
「古い物は壊れても直せるし、その物に歴史があると思うと手放すことはできない。
それに美しいよね。」と。


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唯一、今っぽい機械と言えば....日本のRISOコピー機でイギリス国内でもとても人気があるそう。

ワークスペースで個人製作している人とも話す機会があったのですがその女性はとても特殊な手製本を作っていて、篠原も構造を理解するのに時間がかかるくらいでした。

私は横目で見ながら手製本もまだ知らない技法が数多くあるのだろうと思いました。
彼女の作っていた技法のオリジナルはアメリカ人作家が生み出したものだそうです。

 

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世界の手製本の本はだいたい英語訳はあっても日本語はないでしょうし、世界の手製本の本をもっと読み込めば新たに面白い手製本も生まれるかもしれません。オリジナルにカスタマイズをするのが得意な日本人なら新たな本も作れてしまいそうです。

 

手製本にまつわる道具や文房具も売っていましたが、こういう日常で活躍するカッターや糊、定規などは古い物云々でなく日本のクオリティーにお任せ、という感じで嬉しかったです。

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オーナーのお二人はここ以外にも学校などでも製本を教えているようですが、製本や印刷という分野だけでこんな素敵なスペースが作れるということは、やっぱりロンドンではそれなりに個人で製作活動などをする人が多い、ということなのでしょうか。

アートなど個を表現し発信することに価値を重視する国だけに、思い立ったらすぐ自分のやりたいことができる環境があるのは理解できますね。

 

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*空間のどこを見ても古いものと汚れが上手く調和されているのです。
これは即席に出せる雰囲気ではない...

ZINEなどの少部数の出版物なども販売していて、本や印刷物が好きな人にはたまらない創造性が溢れる場所です。

クオリティーも大事だけれどそれよりも表現したいことを具体的に行動することの方が大事だということを改めて思い直しました。

これからロンドンに行く製本好きな人にはぜひオススメの場所です。T

 

 

 

紙と環境問題

G.F SMITHというイギリスの老舗紙卸のショースペースに行った時のこと。


Googleマップにも表示されていたので、
自由に入れるかと思い気軽に足を運んだのですが、
人の気配はあるのにエントランスドアが開かない...。
 

 

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ドアの右隣にブザーがあってどうやらそれを鳴らすようでして、
やはり老舗のお店におじゃまするのにはそれなりの覚悟が必要なのかと
恐る恐るブザーを押しました。

 

インターフォン越しに見学をしたい事を伝えると
やっと笑顔で入口ドアを開けてくださるスタッフさんが登場。


一歩入るとまたそこには重たそうなドアがあり、
それを開けてもらうと...
中にはものすごく洗練された空間が待ち構えていました。

 

G.F SMITHではColorplanという紙をイチオシとしているようで
その紙で作られたオブジェが窓全面を覆っており
まるで美術館のようでした。

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*どこを見ても整然とした空間

ショースペースの中には数名のスタッフの方々が
通常のデスクワークをされていて

特に案内する方がいるというわけでもなく、
笑顔で「ご自由にどうぞ、何か質問があったら聞いてくださいね。」と。


G.F SMITH 歴代の紙見本もあり、触ろうとすると
さすがにスタッフの方がこれを見る際は手袋を、と渡されました。
(記憶が正しければ...)1920年代頃からの紙見本や書類などが資料として
自由に閲覧できるようになっていました。

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1階は販売している紙の展示スペースとオフィス、

そして地下には紙にまつわるアート展示空間もありました。

階段を降りて行くと大きくRecycle Reuse Reduce の文字。
リサイクル、再利用、減らす、
紙を通して環境を意識させる展示でした。

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例えば、紙コップ。
「イギリス国内で1分間で4,861個もの使い捨て紙コップが使われている」
想像するとゾッとしてしまう数ですね。
でもこの言葉は現実をきちんと教えてくれていると思いました。

他にも「消費を減らし、いいものを選んで、長く使おう」
など、消費社会の問題を投げかけるような直接的な言葉がたくさんありました。

1階の洗練されたショースペースとは打って変わって紙と環境問題の
負の部分を見せ、紙会社が紙の消費を通して社会に対して警告を促す。

 

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今現在と過去の歴史や伝統、そして未来を考えさせる
企業としての社会的役割が一つの建物の中にぎゅっと詰まっている感じでした。

この展示をどう感じるかは
人それぞれだと思いますが、少なくとも展示会場を去った後に、
もう少し自分でできる事を探して行動してみよう、
と思わさせるような展示でした。

文章でも言葉でも展示でも、
見る人に行動をするきっかけを与えるってすごいな...と思う。
あとはその時だけでなく持続する事が大事ですね。

イギリスでは既にビニール袋は無料配布しません。
紙だけでなく、プラスチックのゴミ問題も世界的に課題になっていますが
個人だけでなく、会社単位でも小さなことから始めてみたいと思いました。T

 

 

ロンドンに日本はあるけど、東京にイギリスは...?

London Design Festival (LDF)

ロンドンの街全体が盛り上がるのかと想像していたのですが、
全体というより、ロンドンの一部エリアを中心に
美術館でイベントや特別展示、

ショップでは商品の特別販売などをする、などなど
割と落ち着いている印象でした。


 

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私たちが動ききれてないだけだったかも、だけど。



昨年、ロンドンでの展示会で出会った


ショップオーナーの牟田園さん


彼女からのお誘いで印刷加工の商品が
展示販売されることになったのですが、


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彼女のショップ、和組 wagumi は
OXOタワー(オクソタワー) Oxo Tower Wharf
というロンドンの名所でもあるビルの中にあり、

目の前はなんとテムズ川が一望できるという

素晴らしい場所。
こんなところに日本のお店があるなんて嬉しくなります。


 

 

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和組さんに置いてある商品は全て、

日本の工芸品だったり、
洗練されたデザインを中心とした

セレクトショップ

背景にしっかりとストーリーのある商品ばかりです。




お店はオーナーの牟田園さんも含め3人の日本人

私もお客さんに印刷加工連の商品を
説明する為に何日かお店にいたのですが、

スタッフのみなさん全商品に対して
知識も豊富で一つ一つ丁寧に
説明している姿が素敵でした。



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ただ売る。
ではなく


商品の背景やコンセプト、
どこで作られたか、
誰が作ったか、
どんな技術がこの商品にはあるのか、




ここ数年、私も印刷加工連を通して
背景ストーリーの重要性を
考えるようになりましたが、


お店に立ち、商品を売るというのは
「物を売る」といより、


伝道師的な役割の方が大きいのかも....

その結果、商品が売れる。





滞在中、
個性的なロンドンっ子がお店に来て、

「日本での舞踊のことを知りたいのだけど...」

という質問をしてきました。


和組のスタッフさんたちはそれにも明るく、
できる限りのことを説明していて、


「伝統? 歌舞伎?コンテンポラリーダンス?」
「....白...寺山修司?」

お客さんとのゆるーい、
お喋りのような時間が流れてました。



このお店はロンドンでの
日本の入り口のような役割もしているのですが

世界の大都市でほのぼのとした風景が
見れた気がしました。




そういえば.....
逆って.....ないですね。
東京も世界の大都市の一つなんだけど。


イギリス人がイギリスの商品を売って、
イギリス人が店員もしていて、


東京にはコスモポリタンな感覚はないかも。



東京における気軽に行けるイギリスの入り口。
あったら教えてください。T






 





 

予期せぬ旅


私は毎年夏になるとイギリスへ行くのですが、

 

今年は London Design Festival印刷加工連
文具が展示販売されるとのことで
自分の夏休みの延長でそのままロンドンに移動しました。

 

 

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視察も含めてということで
篠原も参加することになり、
約1週間ロンドンに滞在しました。



ひょんなことから、
ロンドンを拠点に活動している
日本人デザイナーさんとの出会いがあり、



出会いからいろいろな情報をいただき、
トントン拍子で予想外の予定で1週間埋まり、
製本会社を訪ねる機会にも恵まれました。

 

 

ロンドンの製本会社は
これでもかっ、というほど伝統と歴史を
感じさせるところが多々あり、
改めてイギリスという国の性質を再確認。

 



ここ数年、ありがたいことに
海外の展示会に行く機会が重なっていたのですが
展示会は大きな会場に1日中いることが基本。


商品の説明やお客さんの対応が大半なので
あまり日本にいるのと変わらない感じですが



今回は視察する時間がたっぷりあり、
今までの自分たちの考えや価値観を見直し、
内面を一度リセットして視野を広げる経験ができました。

 

出張、仕事として行ったつもりですが
本当の「旅」だったかもしれません。

 

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イギリスは私にとって
とても縁が深い国。



生き方や自分の在り方を
考えるきっかけをくれたのも、
私が製本と出会えたのもこの国。

 

その国で、
現在勤務する会社の社長を「製本」を通して
案内できることが私にはとても光栄でした。

 

多忙な社長が時間を作り、
ロンドンに来てくれたことに感謝ですし、

社長不在の篠原紙工を
支えてくれた社員にも心から感謝です。
T