さようなら、篠原紙工。ここからがはじまり。
篠原紙工のホームページが新しくなりました。
実は、約1年くらい前から準備を始め、「篠原紙工っていったいなに?」というところから篠原社長と(これを書いている)わたし、田渕智子 で会社の在り方からもう一度深掘りしてきました。
「私たちはいったい何を大切にしているのか?」
改めて明文化することは、とてもエネルギーを必要とすることでした。しかし、自分たちのアイデンティティを深めていく作業は、不思議なことに何か心から満たされる時間でした。
今までのホームページは2010年(ちょうど!)10年前に作ったもの。
当時、ホームページに資金投資することは製本業界の中では珍しかったようですが、篠原はホームページがもたらす影響力の大きさを信じ、自分が思い描く理想のイメージを必死でwebデザイナーさんに伝え、自分の目指す製本会社を作ることに全エネルギーを注いでいたようでした。
主にデザイナーや広告代理店の方に興味を持ってもらえるよう、クリエイティブな要素を入れつつも、工場感も残したホームページを作りを目指していました。私自身も入社する前にあのホームページを見て「篠原紙工」という会社に対する信頼感と親しみ感が湧いたのを今でもよく覚えています。
それから10年。大きな変化、小さな変化も含め、たくさんの出来事が篠原紙工ではありました。社内の変化は一番大きいことでしょう。そして、それと比例するかのように一緒にお仕事をするお客さんも徐々に変化し、事例のない複雑な案件などにも取り組んできました。その積み重ねが今の篠原紙工を築き、結果、これまでのホームページでは表現しきれない領域に達したのだと思います。それは成長の証だったのかもしれません。
そして、ここに来るまでに、どれだけの人々にお世話になったことでしょう!
お客様はもちろんのこと、たくさんの協力会社、Factory 4Fの立ち上げメンバー、印刷加工連、製本/印刷組合、ファクトリーツアーのお客様、そして篠原紙工のメンバー、数えきれません。
たくさんの方々との出会いから仕事が生まれ、お互いにコミュニケーションをしてきたことで私たち、篠原紙工というものができています。全ては人の繋がりとその関係性だと心から感じています。
その一つとして今回、1年以上もかけて私たちの想いや今までの出来事、仕事の内容をひとつひとつ丁寧に紐解いて整理をし、ブランディングを再構築してくださったアートディレクターの谷内晴彦さん、デザイナーの木村薫さん desegno ltd.には本当に心から感謝いたしております。(他にもたくさんの人が携わってくださり、全ての方のお名前をここでも記したいくらいです)
新しいホームページは技術的なことや製本仕様のことには、ほぼ触れておらず...制作の背景ストーリーや制作に携わった「人の気持ち」にフォーカスした内容になっています。これも私たちにとってはある意味チャレンジなことですが、見る人の心に入り込めたらいいな、と思っています。
篠原の強い要望で、本に奥付があるように、この新しいWebページ制作に携わった人全員の名前も(どこかに)載っています。そういうちょっとした細かい仕掛けもあるので皆さんにもぜひ!楽しんでもらえたら幸いです。T