本のサロン『旅する図書館』に参加してあったイロイロ
こんにちは。
今日は『旅する図書館』という本にまつわるサロンへ参加した時のお話をします。みなさんは『サロン』という言葉にどういうイメージをお持ちでしょうか
salon フランス語ですが昔、貴族が自分のお城に文化人、学者、芸術家、等を招いて哲学的、知的な会話をするような場、であったと私は捉えています。答えの出ない内容の話を想像力を使って互いに話し合い、知識を膨らましていくという会。ああでもない、こうでもない、どうでも良いことなんだけど思考の幅が広がる。難しそうだけど楽しそうです。
*なんとなくこんなイメージ
しかし、ご安心を、『旅する図書館』はかしこまる必要は全くありません。そこは本にまつわる想いや考えを集まった人達と共有し、心を広げる会であって、知識の評論会、ではありません。
具体的にどんなふうに行われているのか?タイトル通り『旅する〜』なので毎回場所は変わり、テーマもそれぞれ変わります。私が参加したときのテーマは『ブックカフェ』本が置いてなくてもお気に入りカフェ、喫茶店、本を読むのに良い場所、など自分と本とカフェにまつわる話をする、という会でした。
初めての参加でドキドキでしたが清澄白河にあるカフェに入ると、小学生の頃を思い出すような図書カードが渡されました。参加日とその会のテーマを書き込みます。
*懐かしい!図書カード
アンティーク調のトランクにはブックカフェ関連の本が並んでいます。プロジェクターも用意されていて一人ずつ自己紹介とお気に入りのブックカフェのことを話します。私は本を読むためにどこかカフェや喫茶店に入る、ということをするタイプではなかったので内心、『う〜ん。どうしよう〜』なんて思っていたのですが、こういうサロン、は話すこと自体が大切だと頭と心を切り替え、今まで行った喫茶店の記憶の中からなんとか引っ張り出し、本を読むのに面白そうな喫茶店を紹介させていただきました。
そして自分の仕事場であるFactory 4Fのことも紹介させてもらうと....
*book cafeにまつわる本達
みなさん喫茶店よりそっちの方に興味をもったようでした。『えっ、これが製本工場?!どんな活動してるんですか?面白そう!』と。さすが本好きは製本という言葉に反応してくれます。
主催者で、清澄白河を中心に活動しているライターの梓さん(あずささん)がFactory 4FのHPとブログをプロジェクターに写してくれました。ちょうど4F BOXの制作をしている写真が映し出され、まず手作業に驚かれました。細長い両面テープをまっすぐ貼るということにも『えーっ、そんなのできない!』という声が出てきました。
*4F BOX解体 4F BOXは紙加工の見本セット (詳しくはこちら=Factory 4F)
ここで私はそんなに難しいこと?正直、心の中で動揺してしまいました。なぜなら両面テープ貼りは割と初歩的な手作業というイメージがあったのです。しかし、そこで気がついたのが自分が今までの人生の中でわりと手を動かす仕事に就いていたり学生時代も作品制作をしていたので無意識のうちに手作業をこなすことを何とも思わなくなっていたのです。(しかし本当の手作業のプロのプロはもっとすごいはずです...)
*箱の組み立て作業の様子
まぁ、これはホントに些細なことですが....そんなことでも驚いてくれる人がいると思うと自分のやってる仕事がどう見られるか、というのは自分には見えないものだなぁ、と思いました。良くも悪くも『当たり前』という感覚になっていることには注意が必要そうです。
話はブックカフェに戻して。
皆さんいろんなお店を知っていて、最後には居酒屋の話に。私はみんながおススメするブックカフェをメモりながらなんだかワクワクしていました。
メディアの洗練された紹介も理想が膨らむ楽しさがあって良いのですが、今目の前にいる人が個人の経験をふまえて話してくれる方が想像力が膨らみます。『チェーン店のスターバックスなんだけど、OO店はソファがあって居心地が良くて、駅からも近くてねー、』など、特別なお店でなくても日常に根ざした現実味ある情報は行動に結びつきやすい。
*旅する図書館の様子、写真では女性が多いようですが、男性の割合が多かったのが驚き!
おかげで私の日常で楽しみがこの『旅する図書館』によって増えました。例えば『あっ、半蔵門周辺で用があるからあのカフェに行ってみよう』と。実際に行ったお店があります。そのカフェはひっそりとビルの中にあって皇居が見渡せます。ジョギングをしている人々を鳥になった気分で観察しながら、隣には英国大使館。日本の中のイギリス。大使はどんな人だろう、この館ではみんなどんな仕事をしているのだろう...?思考はあっちこっち散乱しながら、好きなだけぼーっとして帰りました。
最後になってしまいましたが11月26日(木)19:00~Factory 4Fで行われる『旅する図書館 x 暗やみ本屋ハックツ x ものづくりの現場』は10代の若者にお薦めしたい本を一冊持ってきていただいてそれにまつわるお話をします、そして最後にはその本を暗やみ本屋ハックツさんへ寄贈します。
今もし10代の自分に戻れるとしたらどの本をおススメしますか?
☆Factory4F タブチ http://factory4f.com/
◎詳細&申し込みはこちらをご参照ください
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